今年もまたLoL Esports新シーズンの季節が巡ってきました。各種アップデートや新導入のフォーマット、野心あふれる世界大会ロードマップを採用した今シーズンも、きっと世界中のファンに忘れ得ぬ思い出を届けるものとなるでしょう。各地域における2025シーズンの公式開幕日は以下の通りです:
LPL:1月12日
LCK:1月15日
LCP:1月17日
LEC:1月18日
LTA:1月25日
スプリット1
今シーズン最大級の変更点のひとつが、スプリット1における「フィアレス ドラフト」の採用です。このフォーマットでは「BO形式のマッチで一度ピックされたチャンピオンはその後のゲームでピックできなくなる」ため、各チームがチャンピオンプールの限界を押し拡げていくことになります。たとえばゲーム1でカ・サンテとレネクトンがそれぞれピックされた場合、ゲーム2以降ではこの2体は再使用できなくなり、チームの創造性と順応力が試されていきます。フィアレス ドラフトは全地域のスプリット1および新設される世界大会にも採用されるため、メタに大きな影響を与えることになるでしょう。
First Standトーナメント
First Standトーナメントは3月10~16日にかけて韓国・ソウルのLoL Parkで開催され、各地域のスプリット1優勝チームがしのぎを削ります。目指したのは「LoL Esportsシーズン序盤の趨勢を決める戦い」。フィアレス ドラフトを採用したほか、優勝の意義も大きく設定。優勝チームの所属地域はMSI 2025で追加シード権を獲得し、ブラケットステージからの参加となります。
First Standは2ステージ構成で、最初にBO3の1回総当たり戦を戦う「BO3ラウンドロビンステージ」が行われ、その後は上位4チームがBO5でシングルエリミネーションブラケットを戦う「BO5ノックアウトステージ」へ移行します。このトーナメント形式では全チームでラウンドロビンを戦うため、組み合わせ抽選が不要で、大会構造がより効率的でシンプルになります。
ラウンドロビンステージ
ラウンドロビンステージでは競技の公平性・包括性を確保するため、各チームがBO3の総当たり戦を戦います。各マッチにおけるゲーム1のサイド選択権は事前にランダム抽選され、全チームが総当たり戦のうち2回を自チーム有利、2回を相手チーム有利で戦います。このステージ終了時に5位だったチームが敗退となり、トップ4チームがノックアウトステージに進出します。
ノックアウトステージ
ラウンドロビンステージの上位4チームはここからシングルエリミネーション形式のBO5ブラケットを戦います。対戦カードはラウンドロビンステージの結果に基づいて決定され、1位と4位、2位と3位のチームがそれぞれ対戦します。このブラケットを最後まで勝ち抜いたチームがFirst Stand王者となります。
フィアレス ドラフトとは
フィアレス ドラフトでは、一度ピックされたチャンピオンはそのシリーズで「いずれのチームも」再ピックできなくなります。このピック制限は「フィアレス バン」と呼ばれ、追加バン枠のように機能します。バン/ピックフェーズでのバン(「標準バン」)は、すべてのゲームでこれまで同様に10体のままです。
具体的な数字と共に見てみましょう:
ゲーム1:10バン(すべて標準バン)
ゲーム2:20バン合計(10標準バン + 10フィアレス バン)
ゲーム3:30バン合計(10標準バン + 20フィアレス バン)
ゲーム4:40バン合計(10標準バン + 30フィアレス バン)
ゲーム5:50バン合計(10標準バン + 40フィアレス バン)
チームの順応力が試され続けるこの新フォーマットでは、ゲームごとに変化していく新鮮な戦略/チャンピオンピックが期待できるでしょう。
フィアレス ドラフトとFirst Standトーナメントの詳細な情報については解説動画で取り上げているので、そちらも併せてご覧ください。
MSI 2025
続いてはFirst Standの後に控えるMSIとWorldsについて新情報をお届けしていきます。まずMSI 2025はカナダ・バンクーバーで、6月27日~7月12日にかけて開催されます。LoL Esportsのイベントがカナダで開催されるのは実に2017年以来のこと。熱量の高さで知られるバンクーバーの観衆が大会を大いに盛り上げてくれるでしょう。
MSIには5地域からそれぞれ代表2チームが出場し、MSI王者の栄誉を目指します。また、成績上位2地域に与えられるWorlds追加出場枠の行方にも要注目です。なお本年はMSIのフォーマットに若干の調整を加えています。詳細はまた開催が近づいてからお知らせしますが、ひとまずひとつだけ新情報を…。今年のMSIは大会開幕から最後まで全試合がBO5で実施されます!
Worlds 2025
今年のWorldsは中国を代表する複数の都市で開催されます。プレイイン/スイスステージは北京、準々決勝/準決勝は上海、運命のグランドファイナルは成都を予定しています。各会場に関する詳細は後日発表を予定していますが、まず本年からは「準々決勝と準決勝をはさむ1週間」が無くなります。例年この期間は「Worldsの興奮が冷めがち」というフィードバックが数多く寄せられていたため、今回こうして大会の流れを断ち切らないスケジュールに変更できたことを嬉しく思います。
Worldsの出場枠内訳は各地域3チーム、MSI 2025成績2位地域1チーム、MSI 2025優勝地域1チームの合計17チームです。Worldsフォーマットのより詳細な情報については、今年どこかのタイミングで発表します。
Drops 2025
2025年のLoL EsportsでもDropsは健在で、レギュラーシーズンと主要大会(First Stand、MSI、Worlds)で発生します。Dropsは基本的にマッチ中の任意のタイミングでランダム発生しますが、中には確定条件もあります。たとえばティア1リーグまたは大会におけるペンタキルとバロンスティールの発生時には必ずDropsが発生します。
また「Esports 2025 カプセル」も一年を通じて提供されます。競技シーン最高峰の熱戦を記念するLoLチャンピオンたち(やポロたち)の限定エモート/アイコンをお楽しみに。Dropsは、お使いのRiot IDでlolesports.comにログインした状態でのみ獲得できます。
2026年以降のLoL Esports
2026~2027年については、各世界大会の開催地域が確定しました。まず2026年のFirst Standは、世界屈指の熱狂的Esportsファンを擁するブラジルで開催されます。続くMSI 2026は韓国、そしてWorldsは再びの北アメリカ開催となります。そして2027年はFirst Standが東南アジア、MSIがヨーロッパ、Worldsが韓国で開催され、各地域で胸踊る熱戦が展開されます。
競技をさらに盛り上げる野心的ロードマップと革新的フォーマットが登場するLoL Esports。今年も盛り上がっていきましょう!